OKシードマークについて

このページは新しいものに代わりました。新しいページはhttps://okseed.jp/okseedmark/documents.htmlになります。

なぜ根拠書類が必要?


 「OKシードマーク」には、「ゲノム編集でない」との文字記載が含まれています。このマークを表示した種苗・食品は、その表示責任者(OKシードマーク使用登録者)が「この種苗・食品はゲノム編集ではない」と自己宣言(広告宣伝)していることになります。
 そのため、その表示内容に対して法的な表示責任を負うことになり、その根拠を求められれば、合理的根拠を提示して、虚偽でないことを証明する責任を負うことになります。
 消費者庁は、「ゲノム編集でない」という表示(広告宣伝)を食品にする場合に、「合理的根拠」を示す根拠資料に基づき適正な情報提供をする必要があり、それに基づかない安易な表示をしてはならないと、「ゲノム編集技術応用食品に関する事項」『食品表示基準Q&A』の中で述べています。同様に、種苗に表示する場合も、「合理的根拠」の保持が不可欠です。
 

「合理的根拠」となる根拠資料とは?


 それでは、「OKシードマーク」の表示に際して保持しておくべき根拠資料とは、どのようなものでしょうか。
 基本的に重要なのは、タネや苗の「品種名」(商品名含む、以下同じ)が明らかであり、ゲノム編集技術応用作物品種ではないことです。
 そのための根拠資料としては、種苗の元となる種苗(元種/もとだね)の品種名を示す根拠資料、そして種苗として販売するまでの過程で、他の品種と混ざらないように栽培・保管管理されたことを示す資料(記録)です。
 農産物や農産加工食品の場合も、タネや苗を起点として、販売するまでの過程で、他の品種の農産物等と混ざらないように栽培・製造・流通・保管管理されたことを示す資料(記録)です。

野菜・豆類・イモ類などの種苗の根拠資料


  • 元種の品種名の記載がある包装(袋、ラベル等)の現物又は写し(コピー・写真等)、品種名の入った証票、領収書類等。
  • 元種の来歴(入手先、入手経路等)を示す書類(伝票類、記録等)の現物又は写し(コピー・写真等)
  • 元種による栽培から採種までの栽培行程において、他の品種と混ざらないようにした方法(隔離方法)、採種年月日と栽培場所(圃場等)を示す書類(記録等)
  • 採種から販売時点までの調整・保管の行程、及び移動(流通、販売)過程において、他の品種と混ざらないようにした方法を含む管理に関する書類(記録等)

稲(イネ)、麦類、大豆の種苗の根拠資料


 これらの作物についての根拠資料は、上述の野菜、豆類等と同じですが、公的機関が関わることが多いので、次のような書類を根拠資料として使えます。
・地方自治体などの公的機関、JA等から提供される品種証明付きの原種から作られた種籾の証票など品種証明関係書類、又は種子の品種証明書類等

「タネの履歴記録」を付けましょう!


 「ゲノム編集でない」種苗であることを示す根拠資料では、上述のように、品種名が明らかであること、そのために来歴(入手先・入手経路等)が明確であり、さらにその種苗を「誰が」「どこで」「いつ」、「どのように」栽培から販売までの過程で他の品種と混ざらないように管理したかを示す資料が必要です。そのためには、記録を付けることが有効です。

 ①品種名(商品名を含む)、②来歴(入手先、入手経路等)、③栽培から採種までの栽培行程において、他の品種と混ざらないようにした方法(隔離方法)、④採種年月日と栽培場所(圃場等)などを一覧表にした「種苗の品種名と履歴等の記録」を付けましょう。
これは大変でも、「品種毎」に一枚ずつ。できたら、それらの根拠資料が一元管理できるような一覧表にすることを推奨します。その具体的な方法や様式案は後日、詳しくお伝えします。

在来種を自家採種した時の記録は?


 在来種を自家採種するような場合は、どうしたらよいでしょうか。
 これらの種苗についても、「ゲノム編集でない」と表示する際に根拠として基本的に重要なのは、「品種名」が明らかであり、ゲノム編集技術応用作物品種ではないことです。
ア.在来種を自家採種し続けてきた場合
 上述のように①品種名。②来歴について詳しく記録し、在来種であること、地域(地域名を記録)に伝えられてきた作目・品種であることを記録する。また、形質などの品種的な特徴も記載しておく。
イ.作目(種類)だけで、品種名がわからない場合
 ①品種名は不明であることを記載し、②来歴について詳しく記録し、来歴により、ゲノム編集技術応用作物ではないことを記載する。
 なお、作目が遺伝子組換え作物(外国産)のある8品目(別記)の場合は、それが混じっていないことに留意する。

地域に伝わる在来種を大事にしましょう!


 各地に昔からつくられてきた在来種があります。同じような作目でも呼び名の異なるものもあれば、とりたてて品種名のないものもあります。多様な在来種を守り伝えるためにも、記録を付けましょう。在来種として特に品種名のないものには、地域名や農場名を冠して記録しておきましょう。
 在来種だけでなく、一般品種についても、自家採種をし続けると、その土地の気候風土や畑になじむものになり、同じ品種でも微妙に違いのみられることがあります。地域名や農場名を冠するのもそのためでもあります。自家採種の行程についての「記録」を保持することを通して、多様な在来種を守り、また、地域や圃場に合った多様な品種をつくり出していきましょう。
 

信頼されるOKシードマークにしましょう!


 OKシードマークを、何よりも農民・市民消費者に広く信頼されるマークにしていきましょう。そのために、「ゲノム編集でない」ことの根拠となる資料をいつでも提示できるようにマーク表示責任者が保持することは大切なことです。言葉で書かれると煩雑に思えますが、実際上、農家自らがどの「品種」を使うか、知らない農家はありません。ちょっとの一手間で、根拠資料となるはずです。
 地域の食と農の文化に根差す在来種などの伝統を伝える多様な品種も積極的に掘り起こし、守りつなげていきましょう。

 もっと詳しく知りたい方、また農産物や加工食品についてはどうするのか、後日、詳しい資料を発表予定です。



\活動の継続にあなたの力を貸してください/

ご寄付のお願い

ページの先頭へ