よくある質問

Q1. ゲノム編集って何?

 ゲノム編集はこれまでの遺伝子組み換えと異なり、正確に遺伝子を編集できる技術とされています。遺伝子解析は進みましたが、それぞれの遺伝子がどんな機能を持っているか、わからないことが多いのですが、この技術を使って遺伝子を破壊することで、その機能を知ることができます。そのため研究室の中では有用な技術であり、ノーベル化学賞も受賞しました。
 しかし、この技術を使って、ゲノム編集した生物を環境中に出すことには大きな問題があることがすでに指摘されています。なぜなら、その操作プロセスを見ると、従来の遺伝子組み換えと大きく変わらず、さまざまな問題が発生することが想定できるからです。
 ゲノム編集は正確に遺伝子を編集できると説明されることが多いのですが、実際には狙っていない遺伝子も破壊したり(オフターゲット)、一部の遺伝子の破壊に伴って大量の遺伝子破壊が起きるケースがあることがすでに報告されています。(注:リンク先準備中)
 また、ゲノム「編集」という名前になっていますが、実際に行われるのは特定の遺伝子を破壊するところまでであり、その後、どうなるかは実は生物まかせ、運任せであり、狙い通りの遺伝子が破壊されたとしても、その後の変異ではかなりの高い確率で想定外のタンパクが作られることも報告されています。つまりオンターゲットでもオフターゲットでも問題が起きることがすでに知られています。(注:詳細準備中)

Q2. ゲノム編集種苗・食品にはなぜ表示がないの?

 従来の遺伝子組み換え食品の場合は挿入した遺伝子を検出することで遺伝子組み換えされていることを確定する方法が確立されていますが、ゲノム編集の場合は操作された生物に外来の遺伝子が組み込まれておらず、生物が持つ遺伝子が破壊されただけになる、これであれば自然界でも起きうるものなので、区別したり、検出することができない、だから遺伝子組み換え食品の場合と異なり、ゲノム編集食品の場合は表示義務を課せないと政府は説明しています。

 しかし、ゲノム編集による遺伝子破壊は自然界で起こるものとは異なり、検出は可能であると研究者は指摘しており、2020年9月にもその最初の例が発表されており、今後、方法が確立できるかもしれません。

 現在も遺伝子組み換え食品でも検出が難しいケースとして加工食品があります。日本では油やお酢などでは原料に遺伝子組み換えのものを使っても検出が難しいということで、現在も表示義務が課されていません。しかし、日本では表示していない同じ企業がEU諸国に輸出する時は、遺伝子組み換え原料を使っていることを明記して売っています。EUでは食品加工プロセスの中で遺伝子組み換え原料を使った場合には書かなければならないルールになっているからです。
 原料を種苗までトレースできればゲノム編集を使ったか使わなかったかを確認できますので、表示制度は確立可能で、実際に、食品表示義務を求める署名運動も現在、行われています(日本消費者連盟:種苗への遺伝子操作の表示を求める署名)。

Q3. 表示しても構わないの?

 ゲノム編集されているかされていないか、現時点では表示する義務はありませんが、消費者庁はゲノム編集していない根拠を示せるのであればゲノム編集していないと表示することは可能であるという見解を出しています(「ゲノム編集技術応用食品の表示の考え方について」令和2年10月 消費者庁食品表示企画課)。

 種苗は食の流れの大元ですので、まず種苗に表示することから始める必要があります。収穫物にも使った種苗を根拠に表示することが可能であり、また加工食品の場合でもその原料が確認できる場合は表示が可能になります。

 ただし、「遺伝子組換えしていない」という表現は現在の食品表示法にもとづく食品表示基準によって、大豆、トウモロコシなど8種類の農産物及び33加工食品群を使っている場合のみ表示が認められており、それ以外の農産物に表示をすることは禁止されています。
 なお、「No! GMO」という表示は、遺伝子操作に反対する意志の表明ですので、すべての種苗、農産物・食品に表示可能です。

Q4. ゲノム編集食品は安全なの?

 ゲノム編集食品の場合は遺伝子の一部が破壊されることは自然界でも起こりうる、自然と同じ変異だからとして、安全かどうかの検査は現在は不要とされています。
 ゲノム編集食品についてアレルゲンが発生しないことも確認したという説明がされることがありますが、それは既存のアレルゲンと同じものがないことを確認しているだけで、新たなアレルゲンが生まれていないかは実験しないとわかりません。しかし、現時点では実験例は公開されていません。

 狙っていない遺伝子を破壊してしまうオフターゲットの場合はもちろん、ゲノム編集により想定通りに遺伝子が破壊されたオンターゲットのケースでも、実際には想定とは異なるタンパクが作られたケースも報告されていますので、アレルギー、自己免疫疾患などの原因となりうることは想定せざるをえません。
 また、ゲノム編集された家畜ではゲノム編集によってガン抑制遺伝子を抑えてしまうため、発ガンしやすくなる可能性も指摘されています。
 これらの懸念に対して安全性を裏付ける研究調査は存在しないというのが現状であり、安全性は確かめられていないと言わざるをえません。

Q5. ゲノム編集以外の遺伝子操作技術はあるの?

 このゲノム編集以外にも類似した遺伝子操作技術は存在します。たとえばRNA干渉(RNAi)というものがあります。これは特定の遺伝子の機能を抑制することができる技術で、切っても変色しないリンゴやジャガイモなどがすでに作られています。
 この方法による遺伝子操作は現在は遺伝子組み換えとして扱われています。従来の遺伝子組み換え同様に問題を引き起こす可能性は十分あり、その規制を続けるべきですが、今後、遺伝子を加えていないとして規制を外される可能性もありえます。RNA干渉ゲノム編集による人為的な遺伝子操作による種苗・食品に対して、OKシードプロジェクトは反対します。これらの形態の種苗・食品にもOKシードマークを貼ることはできません。

Q6. OKマークはどうしたら利用ができるの?

 OKシードマークは以下の場合、使用規程を守ることを前提に「使用登録者」として許可されると、利用することができます。利用はどちらも無料です。いずれの場合にも使用規程を守らない使用は厳にお断りいたします。

種苗表示、食品表示用
種苗を生産・販売される方、そして収穫物や加工品を販売される方の場合は、こちらの申し込みページから使用規程に同意の上、使用登録申請を行ってください。

また、商品カタログ、雑誌、看板などに使用されたい場合、同様に使用規程に同意の上、使用契約申し込みを行ってください。グッズなどを作りたいという時は連絡フォームからご相談ください。

インターネット上の使用
SNSなどインターネットで拡げたい、学習会で使いたい場合はこちらから使用規程に同意の上、必要な画像をダウンロードしてください。

Q7. OKマークは有機認証とどう違うの?

 有機認証とは原則として化学肥料・農薬を使わない生産などの基準を定めた「有機農産物JAS規格」「有機農産物加工食品JAS規格」などの有機JAS規格に適合した生産工程管理が行われていることを登録認証機関が検査・審査し、その結果、認証された事業者のみが有機JASマークを貼ることができるというものです(食品については有機JAS認証がなくても「栽培期間中農薬・化学肥料不使用」というガイドラインに基づく表示も可能です)

 OKシードマークはゲノム編集などの遺伝子操作の有無をはっきりさせるために生まれました。有機JAS検査認証制度のような、第三者認証機関による検査・審査を経た上での認証とは異なります。また、有機農産物か否かに関わるものではありません。

有機認証におけるゲノム編集の取り扱いについて

現在は国際的な基準を定めたコーデックスガイドラインでは有機認証において「遺伝子操作/遺伝子組換生物(GEO/GMO)により生産された全ての原料又は製品は、有機生産の原則に適合しない」ため、 「使用が認められない」としており、農水省も2020年12月10日にその規定に沿って「ゲノム編集技術により生産されたものの流通が可能である現在、有機JASにおいてこれらを原材料等に使用できないよう規定を明確にする」という方針を出しています。
しかし、2021年5月現在、具体的にゲノム編集をどう扱うかについて、諸外国の動向を見ながらということで、検討中となっています。

Q8. OKシードマークの種苗は、農薬も使っていないの?

 現在の種苗法での種苗表示では、使用した農薬はすべて表示する義務が存在します。一方、使用した農薬は表示で知ることができるのに、ゲノム編集されているかどうかは表示しなくていいことになっています。そのためにOKシードマークが生まれました。OKシードマークが対象とするのはゲノム編集などの遺伝子操作をしているか否かです。
 農薬の使用の有無については種苗表示でご確認ください。

Q9. OKシードマークの食品は、遺伝子組換えでもないの?

 OKシードマークは、「ゲノム編集でない」ことを示すものです。もっとも、私たちは従来の遺伝子組み換え技術やゲノム編集を含むすべての「遺伝子操作」技術応用農作物・食品に反対していますので、そうした表示ともしたいところです。
 しかし、現在の日本の食品表示制度では「遺伝子組換えではない」という表示には大きな制約があり、限られた食品だけにしか許されていません(コラム参照)。
 ゲノム編集でないと同時に「遺伝子組換えでない」という食品表示にしてしまうと、使えるケースがきわめて限定されてしまいます。一方、ゲノム編集された作物は種類を問わず、今後、さまざまなものが出てくることが予想されており、すべての種類の作物に表示することは法的に可能であり、表示していくことが望ましいです。
 そこで私たちは、「ゲノム編集でない」という表示を軸に、その上に「No! GMO」という態度表明を重ねることにより、従来の遺伝子組換え食品を含むすべての遺伝子操作に反対する意志を表明することにしました。 「Non-GMO」という表示は規制の対象となりますが、「No! GMO」は態度表明であり、規制の対象ではないからです。
 以上の理由から、OKシードマークは「遺伝子組換えではない」「Non-GMO」を示す食品表示マークにはできない法制度的制約があるものの、これを活用することで、遺伝子操作されていない食を守ることを進めることができます。ぜひOKシードマークを活用して、遺伝子操作全般に対する意思表明をしていきましょう。

 現在の食品表示法にもとづく遺伝子組換え関係の食品表示基準では、現時点(2021年)で表示の義務対象となるのは8種類(じゃがいも、大豆、てんさい、とうもろこし、なたね、わた、アルファルファ、パパイヤ)の農産物及びこれを原材料とする33加工食品群です。
 この範囲に含まれない農産物、加工食品群では「遺伝子組換えでない」という表示をすることは禁止されています。たとえば稲に遺伝子組換えではないと表示することは日本では食品表示法違反となってしまいます。世界には遺伝子組み換え稲はすでに存在しているのに。政府が遺伝子組換え稲の流通を認めてから急いで表示を始めるのでは遅すぎることになってしまいかねません。
 さらにこの遺伝子組換え食品表示が大きく変わろうとしています。「遺伝子組換えでない」「非遺伝子組換え」等の表示ができるのは、これまでは適切に遺伝子組換え農産物との分別生産流通管理行われ、さらに遺伝子組換え農産物の意図せざる混入が5%未満に抑えられていることとされてきましたが、この意図せざる混入は2023年4月から0%に引き下げられます(消費者庁:遺伝子組換え表示制度に関する情報)。
 大豆など海外からの輸入に多くを依存する農産物の場合、意図せざる混入はしっかり管理することで1%未満に抑えることが可能であることが知られており、諸外国でも1%未満程度とする国が多かったことから、日本でも5%から1%未満への基準の引き上げを消費者運動が求めてきましたが、今回の日本政府の表示制度の変更は混入を0%、つまり、一切認めない制度に変えます。こうなると、実質的に「遺伝子組換えでない」表示をした食品の流通はきわめて困難になってしまい、近い将来、日本では遺伝子組換え食品表示が実質的に崩壊してしまうことが危惧される状況になっています。
 このような状況の中、あらゆる遺伝子組換え食品に反対するNo! GMOという意志表明をするのがOKシードマークということになります。

Q10. OKシードマーク以外のマークではだめなの?

 自分たちのデザインのシールを貼るということももちろん、できます。
 ただ、消費者に問題を同じように理解してもらうことが重要になります。そのためには目指していることがしっかり伝わるような工夫が必要になるでしょう。そして、そうした懸念を持つ市民が拡がっていることを知ってもらう必要があります。ぜひ、あなたの取り組みを知らせてください。お互いに拡げ合いましょう。一番、趣旨を拡げることができる方法で拡げていきましょう。

Q11. 世界ではどうなっているの?

 ゲノム編集食品についてEUやニュージーランドは従来の遺伝子組み換えと同等に規制すべきという判断を裁判所が示しています。また2020年2月には米国カリフォルニア州メンドシーノ郡が遺伝子組み換え作物と同様にゲノム編集作物の栽培も条例で禁止しています。2021年5月にはバーデン・ビュルテンベルク州政府もメンドシーノ郡と同様にゲノム編集作物の栽培を従来の遺伝子組み換え作物と同様に禁止をしました。(注)

 また、世界各地に遺伝子組み換えフリーの認証マークが存在しています。たとえば米国のNon-GMO Project、NSF NON GMO、Moms Across America Gold Standard、ドイツのOhneGentechnik/VLOG、オーストリアのARGE Gentechnik-frei。これらの認証規格団体はゲノム編集も遺伝子組み換えと同等に扱う方針です。ですからこれらのマークがついた食品はゲノム編集されていないことが期待できます。

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